彼氏がいないと不安な女です
やばい、彼氏いない歴1ヶ月更新してしまいました。
1ヶ月も空いたのは初めてだから不安で仕方ありません。
手っ取り早くマッチングアプリで探すことにしました。
私、初めて彼氏ができたときから、いままでほとんど彼氏がいない期間はありません。
別れてもすぐ次の恋が始まり、新しい恋人ができる……その繰り返しです。
そんな自分の恋愛遍歴を、おかしいなんて思ったことはありませんでした。
マッチングアプリをインストールしてすぐに発見!
「この人良さそう!」
マッチングアプリを始めてすぐに、気になる男性を見つけました。
さっそく1回目のデートのアポを取り、後日会うことが決まりました!
そして当日……。
「初めまして。ユウトです」
「カンナです。よろしくお願いします」
かっこいいし、清潔感もある!年収とかも問題なさそう!優良物件じゃん♡
私は初めて会った瞬間から「この人にしようかな」と思っていました。
そして1回目のデートの帰り際、私からユウトさんに告白しました。
「ユウトさん、私と付き合ってください」
少し驚いた表情のユウトさんでしたが、すぐに返事をくれました。
「はい、僕で良ければ」
こうして私は、新しい彼氏をゲットしたのです。
マッチングアプリで彼氏をゲットしましたが…
晴れて恋人になったユウトさん。
しかし、彼は連絡の頻度が少なめでLINEはほとんど送ってくれません。
おまけに、激辛料理が好きで、食事デートの店選びは大変です。
さらに写真を嫌がるので、いまだにユウトさんとのツーショット写真を持っていません。
私とまったく相性が合わないのです。
「なんか違うんだよなあ」
ユウトさんは良い人だけど、私とあんまり合わないかも。
でも別れたら、また一人になっちゃう。
私は付き合い始めてからずっと、もやもやした感情を抱いていました。
ある日の映画デート
「今日はこのホラー映画にしましょう」
「良いですね!」
ユウトさんおすすめの映画を観に来ました。
私、本当はホラー苦手だけど……。
さっそく劇場へ入場。
ユウトさんはドリンクもフードも買わないようです。
「ポップコーンも買わない人なのか……私は買う派だけど言い出せなかった……」
頭の中でそんな小さな不満を抱えながら、映画を観ていました。
きっと怖いシーンがたくさんあったと思いますが、ほとんど記憶に残っていません。
そのデートの帰り際に…
「カンナさん、僕たち別れた方が良いと思います」
「えっ!」
ユウトさんから、別れを宣言されてしまいました。
「どうしてですか?」
「その……言いにくいんですが」
まさかすぎる展開に動揺する私。
ユウトさんはゆっくり、しかしハッキリと理由を話し始めます。
「僕といると、カンナさんが焦っているような、無理をしているような気がして」
「そ、そんなことないよ!一緒にいて楽しいし」
「これは僕の推測なんですが」
ユウトさんが私に放った言葉は、私の心に突き刺さりました。
「無理に人と付き合おうとしていませんか?」
えっ……。
「合わない人と付き合う必要はないんです。じっくり考えて本当に好きになった人と一緒になるんです。一人でいるより、無理して好きじゃない人といる方が寂しいと僕は思いますよ」
彼氏がいない期間の方が少ない恋愛遍歴
ユウトさんの言葉を聞いて、自分の恋愛遍歴を振り返りました。
そういえば、今までの恋愛もそうだったかも。
誰でも良いから付き合ってたけど、私、無理してたのかな。
「……ユウトさんの言う通りです。私、1人になるのが寂しくて、別れたらすぐに次を探して、好きでもないのに付き合ってました。ユウトさんを利用するようなかたちになってしまって、本当にごめんなさい」
ユウトさんはまた驚きの表情を見せました。
でもすぐに笑顔に戻って、
「全然気にしないでください!素敵な人が見つかると良いですね」
「はい!」
ユウトさんのおかげで気づくことができました。
これからは本当に好きな人に出会えるように頑張ります!